インド里親奨学金

カースト差別や女性差別はインドの社会全体に未だ根深くはびこっており、それらは更に複合的な形で貧困と連鎖し、ダリットや先住民族などマイノリティ女性、子ども達の人生と人権の実現を様々な面でより困難、または全く不可能なものにしています。皮肉なことに例えばカースト差別に対するダリット運動の中で女性差別が行われたり、女性差別に対する女性運動の中でダリットや先住民族の女性が差別にあっているという状況もあります。

生まれた時点で全ては決められており、「低級」なもの、「不浄」なものとして不条理な差別や暴力、抑圧も運命として受け入れるしかない現実。法律や警察など、本来一人一人の権利を守るべき制度や機関が、正常に機能していることは少なく、むしろ差別と暴力に加担している時さえある現実。そのような中に不条理を訴えたり、差別と戦ったりする手段ばかりでなく、自分たちの人生を選ぶ機会や生きること自体さえ奪われている人たちがいます。

ISSYO里親奨学金事業は、このような複合的差別と貧困の連鎖の中で様々な問題に直面するインドのマイノリティ女性や若者、子ども達と共に日々を過ごし、その状況を自ら改善していくためには何ができるのか、何をすべきかを一緒に模索しながら見いだされた一つの可能性です。

その目的は ダリットや先住民族、その他被差別マイノリティの子ども達、特に一人親や孤児の子ども達に将来の自立につながる質の伴った教育の機会を提供するというところにあります。ダリットや先住民族の子ども達のほとんどは既に学費無償の公立学校に通っていますが、公立学校での義務・中等教育には疑問点や問題点が多々あり、それ故に大学教育や就職の段階で整備された留保制度も十分に活用されていない現状があります。そのため奨学金支援は一定の水準を満たす私立の学校での英語による教育機会に焦点を置いています。また里子の英語教育準備のため、里子・里子候補者の英語能力向上のための学習機会と、公立学校でのよりよい高等教育の機会提供も考慮しています。

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